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SONYが新型PS4を値下げしなかった理由を決算資料から読み解いてみた

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新型PS4のニュースが賑わっているSONYですが、2015年決算でもゲーム事業(正確にはゲーム&ネットワークサービス分野)が33%増と好調です。

そんなSONYが、なぜ新型PS4を値下げしなかったのかを決算資料(2015年4月30日発表)を読みながら考察してみました。

SONY2014年度_連結業績概要

今までのPlayStationシリーズは、発売後一定期間で値下げしていた

おさらいしてみると、初代PlayStationからはじまるPSシリーズは発売から半年〜1年くらいで値下げをしてきました。そのあたりの細かな数字は、以前にも書きましたのでご参照ください。

PS4の値下げはいつ?!マイクラにハマりすぎてPS4が欲しいのですが(笑) | 冒険者たち

2014年2月に発売されたPS4は、新型PS4の発表までに一年以上の月日が経過しており、従来のタイムスケジュールでいけばいつ値下げが発表されてもおかしくはない状況でした。

また、下の記事では大手量販店で品切れをおこしているPS4の状況からも、値下げが間近ではないかという予想をたてたりもしていました。

PS4値下げ間近か?!割引率の高い大手量販店で売り切れが続いている。。。 | 冒険者たち

決算資料でゲーム事業はどのように表現されているか

2014年度のゲーム事業の概要としては以下の通りとなります。

当年度において、「プレイステーション 3」(以下「PS3®」)のハードウエア及びソフトウエアは減収となりましたが、主に、PS4 TMのハードウエアの販売台数の増加、ネットワークサービス収入の大幅な増加、為替の影響、ならびにPS4 TMのソフトウエアの増収により、分野全体で大幅な増収となりました。

もう、しごく当り前のことが書いてありますね。PS3が下がり、PS4が伸びた。ついでにいえば為替が円安に振れたのがラッキーねという感じです。

細かなことを言えば、為替の影響で売上げは膨れ上がった部分があるのですが、ドル建ての比率の関係で利益面では良し悪しという状況のようです。SONYのPS4はEU圏でも好調なのですが、ユーロでの円安はプラスにドルでの円安はマイナスに寄与しているようですね。

2015年度のゲーム事業については、以下のように予測しています。

ほぼ前年度並みの売上高を見込んでいます。営業利益については、PS4 TMプラットフォームの売上拡大を見込んでいまが、PS3®プラットフォームの減収及び為替の悪影響などにより、減益を見込んでいます。

もう、これまた笑えるくらい当り前なのですが、堅いといえば堅い感じで好感がもてます(笑)しかし、株式市場では堅すぎる見遠しは嫌われることもあるので良し悪しなのですが。

しかし、結論から言えばPS3は下がりPS4が上がる。為替は悪影響を及ぼし減益という見通しの状況下、値下げをするという判断は通常ではあり得ないということが言えるかと思います。

トップ>ソニーについて>投資家情報>IR資料室>業績発表文

SONY2014年度_連結業績概要2

競合のWii UやXbox Oneがふるわないなか値下げをする意味があるのか

一般的に、企業が自社製品の値下げをするにあたっては、以下の2つの理由が主たるものかと思います。

  • 競合の商品との差を埋めるために値下げをする(追い上げ期)
  • 競合の商品との差を広げるために値下げをする(突き放し期)

もちろん、その背景には販売数量の増大に伴い、量産効果がはたらき製造原価が下がるなどの要因が絡んできます。PS4については製造コストが、日本円にして3万8,000円かかっているなどの推測も出ていました。
(これらの推測記事は発売前の2013年末に出ているモノがほとんどであるため、現状ではそれなりのコスト減が進んでいるものと思われる)

売れば売っただけ赤字になる訳ではありませんが、決して利益率の高い商品でもありません。あえて、競合がふるわないなかで値下げをして利益率を悪化させる必要もないと判断したとしてもおかしくはありません。

グッチはこう思う
2014年度決算では、悲願のテレビ事業も盛り返しも達成してきました。PC事業(VAIO)を切り離してまでも黒字にもっていった経営陣に余裕などある訳ありません。

なりふりかまわず突っ走って欲しいと思いますが、価格競争に陥ることなく魅力的なコンテンツ・ソフトで売っていく、本来のSONYらしい商売に持ち込めるかどうかが鍵ですね。

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